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2月コラム 雑談の部屋②

●地理・歴史
本当は日本国内にも1時間の時差がある!

日本列島は縦に長いですが、標準時は1つしかありません。日本の標準時となっている場所は兵庫県の明石市です。その理由はイギリスのグリニッジ天文台を通る本初子午線が世界標準時の基準となったためで、東経135度の子午線上にある明石市を日本標準時としました。
1884年アメリカで開かれた「国際子午線会議」に基づき、1886年に日本標準時が決定されました。
実際は経度15度につき1時間の時差が生じるため、厳密に言えば北海道と沖縄では1時間の時差がありますが、日本の時刻は明石市を基準とした標準時のみしかありません。ちなみに現在、日本標準時は東京都内にある情報通信研究機構のセシウム電子時計によって管理されています。


●言語
明治に生まれた言葉と平成に生まれた言葉!

 私たちが普段使っている「社会」、「文化」、「文明」、「科学」、「美術」・・・etc
などの言葉は明治時代にできた言葉であるということをご存知でしたか。
「社会」という言葉は、「society」という外国語を翻訳する過程で生まれた造語なのです。
ちなみにこういった翻訳で生まれた造語を「翻訳語」と言います。

 開国後の明治時代は国家政策で近代化を進めるために西欧諸国の文明を学ぶ必要になりました。教師はお雇い外国人で教科書や授業で話す言葉は外国語です。もちろん江戸時代までには存在しなかった概念を表すのにふさわしい単語がなかったので、明治の知識人たちは、さまざまな造語を作り出したり、単語に新しい意味を追加しようとしたりと試行錯誤を重ねました。
その結果、私たちが普段何気なく使用している言葉は、明治の知識人の恩恵を享受しているということになります。またこの恩恵によって、高度な自然科学や哲学といった学問を日本語で学べるようになりました。これは本当にすごいことです。
 2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川俊英教授が演説の冒頭で「I’m sorry. I can’t speak Englsih.」とだけ英語で言って、会場の笑いを誘い、あとは通訳付きの日本語で演説を行なったことは異例のことでした。しかし、英語ができなくても日本語で研究ができ、ノーベル賞を受賞できるほどの言語であることが証明されたと思います。
 最後に平成に生まれた言葉を紹介します。広辞苑にも掲載された「炎上」「ブラック企業」などが有名でしょう。これらは若者言葉やその時代を表す言葉です。私たちが流行語などに関心を持つ理由は、言葉は時代を表すものだからだと思います。さて今後はどんな新語が出てくるか楽しみですね。

 

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