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3月コラム 自分のコピーはいらない

 今や世界的なゲームメーカーとして知られる任天堂。かつて任天堂のホームページでは「社長が訊く」というコラムが掲載されていて、今も見ることができますが、その更新は前社長の岩田聡さんが2015年に急逝されて以来止まっています。私はこの「社長が訊く」で、岩田さんの存在を知りました。

 知らない方のために簡単にどんな方か説明しますと、岩田さんは高校生の頃、今ほどコンピュータが普及していない頃にプログラムが組める電卓でゲームを作り、大学時代に出会ったプログラマー仲間が設立した「ハル研究所」となる会社に誘われ、後に33歳でそこの社長になります。ハル研の社長業の傍らにもプログラマーとしての手腕をふるって任天堂と仕事で関わり、例えば4年ほど開発が難航していた「MOTHER2」というゲームの制作チームに助っ人として現れ、「イチからつくり直していいのであれば、半年でやります」と提案してそれを実現させたのは最も有名なエピソードです。

 岩田さんは40歳で当時の任天堂の社長に誘われて入社し、42歳で任天堂の次期社長に指名されました。社長としてリーダーシップを発揮する上で大切にしていたのは、「自分以外の人に敬意をもち、自分ができないことをしている人に対して素直に感動できること」でした。岩田さん自身は“天才プログラマー”だったわけですが、会社の中には、絵が描ける人や、作曲ができる人など、自分にできないことができる人がたくさんいます。そもそも、一人ではできない大きな目的を、個性の違う人たちの力を合わせて達成していくのが会社という組織の仕組みなわけです。

 岩田さんがハル研の社長に就任したときは、会社の経営状態が最も深刻で15億の借金を抱えていた時でした。当時の岩田さんが多忙を極めていたことは想像に難くないですが、岩田さんは「自分のコピーがあと3人いればいいのに」とつい思ったそうです。任天堂の社長になってからのインタビューでは「なんて傲慢で、なんて視野の狭い発想だったんだろう」と当時を振り返り、「仕事で出会ういろんな人たちに敬意を持って接することが、自分の仕事を面白くしてくれる」と語っています。

 3月から4月。1年の中で新しい人との出会いが最も多い時期です。色んな個性をもった人にたくさん出会うことができるのが、学校の良いところの一つだと私は考えています。私はキュリアスで教員の一人として日々を楽しく過ごさせてもらってますが、それができるのは、生徒にも教員にも魅力的な個性をもった人たちがいるからです。みなさんにも、学校やキュリアスなどでの人との出会いを大事にして、日々の生活をより充実させてくれるといいなと思っています。

 

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